犬との童話な毎日
そうして朝の昇降口。
ちょっとした騒ぎになったのだった。
ちなみに、あたしは上履きを諦めて来客用のスリッパで過ごしましたとさ。
「蟻に花を送られる女って、すげ〜な」
「六花、どうやって蟻に芸を仕込んだの?」
高城と悠にからかわれながら。
「八坂さん、下駄箱に蟻が集ってたけど、何か入れてるの?」
普段あまり話さないクラスメイトにも話し掛けられたりとかして。
ちなみに何故か黒曜は、この日は顔を見せなかった。