犬との童話な毎日

しばらく歩いていると、行き交う車のヘッドライトがやけに眩しく感じられて、大通りに出たことに気付いた。
いつの間にか普段良く使っている道を歩いている。

気付くのが遅れたのは、周りの風景が昼間とは違う夜の雰囲気だからなのか。
それとも、斜め前を歩く黒曜の髪の毛や耳を何度も見上げていたからなのか。

何て綺麗な獣なんだろう。

そう思って目が離せなかった。
今は人間の姿をしてるのに。
なんでそう思ったのか分からないけど、本当にそう思ってしまった。

あたしの手首を掴んで歩いていた黒曜の足が止まったのはそれからしばらくしてから。

どうしてここに来たの?
< 256 / 311 >

この作品をシェア

pagetop