犬との童話な毎日
一気に言い切ってから、じーーー、と黒曜の反応を待つ。
あたしの視線の先で、黒曜がゆっくりとこちらに向き直った。
黒く光る目が、じっとあたしの目を見据える。
あたしの心の内を探るかの様に。
あまりにも無言で見つめて来るから、きっとあたしの目は泳ぎまくりだろう。
「……な、何?」
動揺を隠し切れないあたしの目の前で。
今朝見た夢のように、犬がにやーり、と笑った。
『良いぞ。
何処へなりと行くがいい、小娘』
「……え?ほ、ホントに?」
確認を取るあたしに、黒曜はにやにやしながらこくり、と頷くだけ。