犬との童話な毎日
それはもう、黒曜の笑みがとてもとても引っ掛かったんだけれども。
腑に落ちない気持ち満載だったんだけれども。
黒曜の気が変わらないうちに、とあたしはその言葉に従ってその場を後にした。
一度だけちらり、と振り返るとそこには桜の花を見上げる犬の後ろ姿があった。
途中で何度も振り返り振り返り、よたよたと逃げ帰った我が家には、もうすでに黒曜が待ち構えていたんだけれど。
その時の事はあまり思い出したくない。
心臓に悪いから。
あたしは捨て犬をしようとして、失敗してしまいました。