犬との童話な毎日

ホントに、赤ちゃん自身が産まれるのを嫌がってるの?
赤ちゃんがお母さんから離れたがってるの?
そんな事、あるの?
だって赤ちゃんは、母親を選んでお腹に来るんじゃないの?

『小娘、知っているか?
この世に産まれ落ちる事が、必ずしも幸福に繋がる訳じゃ無い』

夜空から黒曜へと視線を移すと、黒曜の黒く濡れた目と合った。

『誰にも望まれない生命も、あるんだ』

黒曜のその声には、あたしを馬鹿にしている訳でも、諭している訳でも無い、事実を口にしているだけの響き。

そんな事無いよ、なんて言えなかった。

だって児童虐待のニュース、毎日の様にTVに流れてる。


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