人気女優がタイムスリップ!? ～芸能界⇒島原⇒新選組～

第一章

プロローグ

《今から３年前》


至る所からカメラのフラッシュと音や、アナウンサーと記者らしき人物の声が聞こえる中、一人の少女はその人の群れの前に立っていた。


「Ayanaさん話を聞かせてください!!」


「相手の方に失礼だとは思はないんですか？」


カメラを構えて我先にと「Ayana」と呼ばれたまだ１４歳とおぼしき少女に質問する記者たち。


すると一人のアナウンサーが気になるひとことを口にした。


「一之瀬家の方々の顔に泥を塗る行為だとは思わなかったんですか!?」


その答えを少女の隣のマネージャーが、その質問に反論しようとしたらその少女がそれを手で制す。


「一之瀬家は関係ありません。これは私一個人の問題、皆様に迷惑をかける前に準備ができ次第私は芸能界を引退します!」


「ザワッ…」


「これは大ニュースだ!!人気女優Ayanaが引退を発表、編集部に今月の一面はこれに変更と連絡しろ!!」


その少女、Ayanaの一言で周りを囲んでいた記者たちは一斉に動き出した。


その傍らに立っていたマネージャーは、こうなることがわかっていたかのようにその少女を哀願の目で見ていた………