人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~


ザワザワ…


「あー、痛かったー
もー、悠斗があんな道通るから事故っちゃったじゃん。」


私は、この事故の元凶である悠斗へ文句を言ったがそこに悠斗はいなかった、
代わりにそこにいたのは…


「おい、ねぇちゃん。こんなところでそんなに足出して、俺たちを誘ってんのかぁ?」


そう、代わりにそこにいたのは、
髷を無造作に結って無精ひげを生やした、見るからに浪士と見れる男たちだった。


「そんな恰好って…これ、学校の制服なんですけど。それに、平成の世にそんな時代劇みたいな恰好って。もしかして何かのコスプレですか?」


私は、疑問に思ったことおそのまま口にした。
すると、それが癇に障ったみたいで男たちは、顔を真っ赤にさせながら叫んだ。


「さっきから妙な言葉使いやがって!それに、なんだよ平成の世って、
ここは島原で今は、文久2年だっつーの!!」



えっ…???


この人たち頭おかしいの?今時そんなジョーク子供でも言わないよ…


私は混乱する頭で、状況を整理するためあたりを見回した。
するとそこに広がっていたのは…


木でできた家・ヒソヒソと、変なものでも見るかのようにこちらを見る浪人たち・平成じゃ銃刀法違反になる日本刀を刺した侍たち…


それを見たとき、私の頭の中にある憶測がよぎった…



『も、もしかしてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』



とりあえず、このことがばれたらいろいろな人から利用されるに決まってる!!!


ここは、私の経験と演技力でこいつ達から情報を得るしかない!!!


そうやって、私は動き出した…
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