雪ノ空【完】
「………なぁ、何であんなこといった?」
「あんなこと?」
「………別れようって」
「………もう、恋夜のこと好きじゃない」
「……っ!!で、でも…こうして手を握ってるじゃん」
「風邪だから熱に浮かされてるんだよ」
「………別れたいのか」
「うん。別れたい」
「…………わかった。幸せになれよ」
そういって出て行ってしまった。
ほつれた糸は…………
もう二度と元に戻ることはない。
もう……あの頃には戻れない……。
そんなことわかってるのに。
涙が……止まらない…。