保健室の恋人。


あ、


私はハッとする。
最低、なんてよく言えたものだ。


私だって変わらない。
目の前にいるこの最低な男と何も変わらなかった。



…ドン、


いつの間か私は保健室の壁まで追い詰められていて顔の横には佐倉佳の手がある。


「へぇ、泣くんだ。」


生温かい涙が頬を伝うのは和樹が浮かんだからだろう。



その後すぐ、だった。


ふわりと石けんの香りが近づくと冷たい唇が触れた。



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