HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「可能性はなくはないけど…」



恭介は言葉の語尾を濁して、考え込む私の肩を抱き寄せた。




「調べるんなら、検査薬あげるけど…」



来桃さんがリビングを出て何処かに行ってしまった。



彼女は検査薬を持って、リビングに戻って来た。




「ここで調べるのは…ねぇ…優奈…」




「家に帰って調べたい…」




「そうだね」





恭介が来桃さんから妊娠検査薬を受け取った。




「優奈さんは、ワイン飲まない方がいいね…」



「そうね…」






私の目の前で皆はサーモンとクリームチーズのカナッペを摘まみながら、ワインを飲む。



でも、飲兵衛なのに羨ましいキモチは湧かなかった。


私は妊娠したかもしれない自分の身体を気遣っていた。

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