HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
芽衣子さんとの想い出のアルバムは炎に焼き尽くされた。



霧が立ち込めた朝の寒空の下。



恭介が青い瞳に涙を零し、その燃え滓を見つめていた。



私は木々の隙間から彼の姿を眺める。




私の胸は彼への罪悪感で締め付けられた。恭介は、自分の子供でもない子供を私と一緒に育てる生活に何を見出すんだろう。



途中で家族を失ってしまった私には家族と言うモノが良く判らないけど。家族とは血の繋がりだ。

家族として血の繋がりがない私達。



この先、私が恭介の子供を身ごもれば、マー君はどうなる?



恭介は自分の子供ではないマー君をちゃんと愛してくれるのか?



私達、家族には未来が全く見えない。不安ばかりが私の心に押し寄せて来た。













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