HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
私は思わず、佐野部長に持っていたジョッキのビールをぶっかけた。




「「「は、はは羽瀬さん!!?」」」




宇陀さん達女性陣は騒然とした。



和気藹々をしていた雰囲気は一気に凍り付いて、ブリザードがビュービュー吹き荒れる。




「も、申し訳有りません…佐野部長…直ぐにタオルを持ってきます!!」



私は部屋を出て、慌てて従業員に探した。



「!!?」





私は女連れの譲と廊下で鉢合わせしてしまった。




「優…奈?」




「誰?譲」





女は、バッチリ決まったアイメイクの二つの瞳で怪訝そうに私を見つめる。




「唯の知り合いだ。眞美…今はお前だけだから…」



譲は眞美と言う名の女を連れて奥のカウンタースペースに行ってしまった。








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