わたしの日常 〜極普通な毎日〜
そしたら母さんは涙を流してたの。

「…ほんと、誰に似たのかしらね。」

あたしの頭を撫でながら微笑んでそう呟く母さん。
あの時優しくてホッとさせてくれる母さんに似てたらいいなって思ったんだ。

「お母さん、女優さんやるわね。」
母さんは優しく微笑んであたしの頭を撫でながらそう言ってくれた。

「ほんとっ?」
あたしは嬉しくて飛びっきりの笑顔で聞いた。
母さんも明るく「うんっ!」と頷いた。

「やったぁ!」

母さんの夢が叶ったことが何よりも嬉しかった。

けど……
「お母さんね、モデルと女優さん両方やるわ!」
いきなり大変そうなことを言う母さんにあたしは「………え!?」ととても驚いてしまった。

「言い忘れてたけど事務所の人がどうしてもモデルやめたくないなら両方やってみないかって言ってくれてたの。」
「てへ」と付け加えて言う母さん。
事務所の人はとても親切だな~とは思うけど何よりも母さんの体が心配だった。

「でもそんなにお仕事したら倒れちゃうよ……?」
「大丈夫よ!お母さん体力意外とあるのよ?」

自慢気にいう母さんを見てさらに不安になった。でも多分あたしが母さんに何を言っても聞かないだろうから「はぁ…」とため息をついて結果両方やることになってしまった。

母さんは毎日心配するあたしに「大丈夫、大丈夫!」と言って両方やっているのだ。
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