【完】ズルい瞳[短編]
放課後……美術室にて
「村瀬さん。今日から美術部の副顧問をして下さる城崎先生よ。あ、村瀬さんにとっては担任の先生でもあるわねぇ」
美佳がお昼休みに話していた通り
「村瀬は部長なのか。俺はあまり絵画とか明るくないが、よろしく頼む」
「………はい」
それが現実となってしまった。
でも……蒼ちゃんが美術なんて
笑っちゃうよ。
幼い頃『ぞうさん書いて!』と、蒼ちゃんにせがんだことがあったけど
返ってきた絵を見て、私……泣いちゃったよね。
『こんなぞうさん怖い』って。
「と、いう訳で城崎先生。今日は歓迎会ということで飲みに行きませんか?」
「え……?」
萌香先生の甘ったるい誘いに反応してしまったのは私。
「あら~村瀬さんはまだ未成年だからダメよぉ」
「わ、わかってますよ」
萌香先生いつにも増して声、高いし。
大人の女性の色香を存分に発揮している感じだ。
私の目の前にいる
蒼ちゃんに対して……。