【完】ズルい瞳[短編]
「蒼ちゃん、なんか難しい顔してる」
卒業式の帰り、あおいを助手席に乗せて
一路、俺達の実家方面へと向かう。
今日は、あおいの親父さんと祥子さんに
“俺達の結婚”を承諾してもらうための挨拶を予定していた。
あらかじめ、祥子さんには2人揃って在宅しておいてもらうよう依頼しておいたが
『いよいよ、なのね。そう、わかったわ。念のため、蒼くんのご両親もお招きしておくわね』
勘のいい祥子さんは俺の意とすることを瞬時に悟ってくれた。
が、正直……俺の親父とお袋の存在は想定外だ。
まぁさしずめ、久しぶり2家族揃ってのドンチャン騒ぎがしたい!というのが本音だろう。
俺の表情が険しいのは
それが一番の理由。