俺様不器用男子の甘い愛情
えっ………
もう一度、顔を見れば冷たい表情であたしを見下ろしてる。
「しばらくほっといて」
「あ……えっと……隼世くん?」
「……うざいから近寄んな。どっか行け」
「ごめんなさい…っ」
隼世くんが恐くて……すごく恐くて廊下を走って教室に戻った。
嘘ですよね?
あんなに優しい隼世くんから、想像出来ないほどの冷たさ。
結局、隼世くんは戻って来てくれないし……。
「茉璃ちゃん?大丈夫?」
「大丈夫……」
「隼世となんかあったの?話ぐらいなら聞くけど」
「何にもないよ!だ、大丈夫だから……」
きっと勘の鋭い恭平くんならお見通しだろうな……。
でも今は、なんだか隼世くんを思い出したくないの。
だから話せません。
放課後になっても隼世くんは教室に戻らなくて会えず仕舞い。
寒空の中、ぐっと込み上げる目頭が熱くなるモノを堪えて歩いた。
いつもに増して一人の帰り道が寂しいです……。