俺様不器用男子の甘い愛情
恐い、恐いです!!
男の子って恐いから苦手なのに………
こんな間近にいられたら、もうあたしどうしたらいいの!?
伊吹くんは顔を覗き見る様に言った。
「なんで俺に振り向かねぇんだ!?」
「す、好きな人が………いるのです…!」
震える手をぎゅっと握ってあたしは下を向いた。
好きな人がいるってゆうのは事実だもん!
あたしは名前も知らない男の子より有阪くんが好き!
すると、伊吹くんの手は壁からゆっくり離れて目の前から下がった。
でも、二重のパッチリした目は本気。
「決めた。ぜってー好きって言わせてやるよ」
とんでもない俺様男子に目を付けられたかもしれません。
あたしは図書室に一人立ち尽くしたまま、伊吹くんの後ろ姿を眺めた。