来い恋
「多分、日本で式を挙げる時間がないと思うので
籍だけ先に入れて式は向こうで・・と思ってます」
「イギリスで?!」
初耳なんですけど!驚く私の声に次長も苦笑い
「あれ?話し合いとかしてないの?」
私はただ頷くばかり。
「お恥ずかしい話ですが、彼女が一緒についてきてくれるかどうかだけで
精一杯で先の事をあまり考えてなかったっていうのが正直な話です。
でもさっき言った事は思いつきとかじゃありません。」
な・・なんでこの人は上司の前でもこんなこと言えちゃうの?
私の方が恥ずかしい・・・・
真っ赤になった顔を何とか戻したくて効果は全くないが手で扇ぐ。
「多分、今週中には正式な辞令発表があるから君たちの事は
折を見てみんなにも発表する。・・・・ただ・・・原田の結婚が社内に広がると
女子社員がな~~」
次長が大きなため息をつく。
「大丈夫です、次長。変にこそこそしているより堂々と発表した方が
いいと思います。何かあったとしてもちゃんと守ってくれる人がいるんで
心配はいりません。」
私の発言に男2人が驚いた顔をした。
「な・・なんですか?私へんな事いいました?」
「いや~~。しっかり物を言えるようになってびっくりしてるんだ。
原田、お前の選択は間違いなかったな」
「はい」
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