来い恋
「芽衣!聞いてる?」
「あーごめんごめん。原田課長と四宮さんね~凄い組み合わせだね」
違う意味で笑えてきた。
「違うの。あんたの名前も出てきてるんだって!」
「へ?どういうこと?」
「あの人が言うには嘘だと思うなら吉野さんに聞いてみてよね。なーんて
 言ってるのよ。芽衣、本当なの?」
何でそこで私の名前出すかなー。
「ドライブしたかどうかはしらないけどスーパーで四宮さんと課長を見かけたのは
たしかだよ。でもスーパーだし私先に帰ったし車に乗ってるとこを見た訳じゃないから
私が証人みたいに言われても困るんだけどなー」
なんでこうも四宮さんて私を振り回すんだろなー
「なーんだ。やっぱりそうな話だろうと思ったんだよね。原田課長が
チョモランマとなんて全然想像できないし。ね!芽衣もそう思うでしょ。」
「そ・・そうだね。ははは」
佳代ちゃんは時計を見て時間だからといって先に食堂をでた。

昼休憩が終わり、事務所に戻る途中売り場から戻って来た亮輔さんと会った。
「おー!吉野」
「お疲れ様です課長」
最近はこんなやり取りがお芝居じみてくすぐったく感じる。
「昼飯食ったのか」
「はい、今から仕事戻りますが・・・」
「そっか、俺は今から昼行って来るから何かあったらメモよろしく」
「はい。いってらっしゃい・・あっ!そうだ
四宮さんが課長とドライブデートしたっていろんな人に言ってるみたいですよ。」
すれ違った時に小声でいうと亮輔さんの「げ!マジかよ」って声が
聞こえた

この「四宮・原田ドライブデート事件」が沈静化するまで2カ月もかかるとは
思いもよらなかった。
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