浅葱色に射す一筋の光






  土方「…悪いが今回ばかりは許さん!

       座れっっっ!!!」


  翔「……………………………はい……」


  土方「今日は何があるか…分かってんだろ!!!なんでほっつき歩きやがった!」

  翔「…申し訳ありません…大和屋の前の甘味処で見張ってました。どうしても…止めたくて…」

  土方「……俺に言わなかった理由は!!」


  翔「……理由…? ……忘れてた…」



      ズゴンッッッ!!!



  悶絶する翔を目の当たりにし…少し気が引けたが…此処は甘やかしちゃいかん!!

  土方「もし、長州の奴らに見付かったらどうした!!梅を守りながら倒せたか!! 今日は芹沢の事で手一杯の屯所はお前を探す暇なんてねぇんだ!!! 危険だと言うことの自覚を持て!!!」


  翔「…はい…すいません…浅はかでした」


  土方「そもそもお前は…」ブツブツ


  翔「……………………………………!!!

   (まだあんのかいっっっ!!!)」



     スパンッッッ!!!



  新八「…説教してる場合じゃねぇ!芹沢さんが大和屋に火を放った!!!」


  翔・土方「ッッッ!!!行くぞ!」


  走りながら新八が続けた。。。

  新八「今、平助と左之が隣家を壊してる」

  翔「何で壊すの!!!」

  土方「京の町は長屋だったり隣家との間が狭いんだ。だから燃え移るのもあっと言う間…京は焼け野原だ!!燃え移らせないようにする手段だ」

  翔「………っっっ!!!そんなっ!!!」

  土方「……事前に分かってたんだがな…そう簡単には変えらんねぇ~んだ。俺らも止める気だったのに…。 だから気にすんな!」



  翔「……………………………………」



  壬生浪士組も巻き込んだのに…

        変えられなかった…。

   待っているのは…芹沢さんの死……。


  


  
   
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