空とシャボンとさくらんぼ




「どんまいね、アイ。また外見てたの?」


「うん。今日も浮かんでたよ!」


「へぇー?」



お昼休みになり、あたしは友達と机を合わせてごはんを食べていた。




はい。ここでちょっと遅れて自己紹介。



あたしの名前は宗田 藍巴(ソウダ アイハ)。


みんなからはだいたいアイって呼ばれている。


目の前でごはんを食べているのは友達の柊 真琴(ヒイラギ マコト)。



真琴とは小学校からの知り合いで、初めて会ってから今までずっと同じクラスなんだ。


これぞ腐れ縁。



「あのシャボン玉、誰がとばしてるのかな?」


「さぁ?行ってみれば?」


「真琴さん。まさかのあたしの話興味ないね」


「当たり前じゃない。何回も同じこと聞かれるわたしの身にもなってみなさい」


「ごもっともです」



そんな真琴のドライなところが好きだけどね。


でもちゃんとあたしのことを思ってくれているのも知っている。



ほんと、真琴はあたしには勿体ないぐらいの友達だよ。



「じゃあ、行ってみようかな……」



真琴もこう言ってることだし。


それにやっぱり誰か気になるし……



「そうしなさい」



……真琴さん、やっぱりドライ。


うん。でもそれでこそ真琴だよね。



あたしはぱくっと残りのお弁当を口に入れた。











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カンカンとあたしの靴音が響く。


真琴も誘ったんだけど、バッサリと断られた。


想像はしていたけど寂しいよ、真琴さん!!








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