彼の秘密と彼女の秘密
___凛___
瑠璃と父上と食事会だ。
「瑠璃さん、あんまり優しい言葉に聞こえないかもしれないですが、今回はあまりにも予期せぬ
事が起こり過ぎた。瑠璃さんも妊娠した身体で力を使い過ぎた。私も楽しみにしていた1人でいてね。
次は私も全力でお守りしますよ」
「ありがとうございます。ですが、今回の事で私には自分の護身すらままならないのは
この先何かあってからでは遅いと痛感しました。
お願いです。軽率かもしれませんが、どうか私にも暗殺の訓練をさせてください」
「瑠璃、そんな事聞いてませんよ?」
「うん。確かに力があれば誰にでも敵う。でもいつもいつも使うわけにはいかなでしょ。
例えば街中とか。だから、ね?」
「でも、瑠璃程の剣術があれば負けないかと...僕も一度負けているしね」
「ほぅ。それは見てみたいな」
「でもいつも竹刀ぶらさげてるわけにいかないでしょう?」
「そうですか。父上どうしますか?」
「それは凛と話し合いした上ででいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
「今度凛との試合見せてくださいね」
「はい」