彼の秘密と彼女の秘密

___凛___


瑠璃はよく笑う。
コロコロ表情を変えて。

「瑠璃、いつまで京都にいる予定です?」

「んー。特に決めてないんだ。凛は?」

「どうかなぁ。仕事次第かな?まぁこっちでも多少できますからね。瑠璃は仕事は?」

「今はしばらく休業中」

ふふふと瑠璃が笑う。私モデルなの、ってさって言う。

「そうなの?ごめんね、僕あんまりそういう事詳しくなくて」

「茉莉って名前ならわかる?」

「...ごめん。全然わかんない...。僕ほとんど仕事で家からでないし、
出ても打ち合わせ位だけだったりで...」

「気にしなくていーよ!逆にその方がありがたいの。
芸能人扱いされると疲れちゃって。だから凛はそのままで、今のままでいてね」

「うん。僕の仕事はね、サウンドクリーエーターなんですよ」

「ん??サウンドクリエーター???」

「んー。仕事はいろいろあるけど、作曲や効果音の作成や音声の編集等だよ」

「難しそうな仕事だね。あー、ちょっと酔ってきたみたい」

「そろそろ帰りましょう。立てますか?」

「大丈夫だと思...


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