俺様とネコ女
休みがあけ、一週間が始まってもここに会えない日が続いた。今日は建物内にいるらしいが、専務にくっついて出張デビューしたと、山本主任から聞いた。

それに俺は、朝から晩まで外回りで、あいつが定時に退社した後で1課に戻る。昼も出先で適当に食うことが多い。


デスクで書類作りに追われていると、隣の暑苦しい男が腑抜けたツラして頬杖を付いていた。物憂げな表情がウザいぞ主任。


「お疲れっすね」

「俺はもうダメだ。やる気も元気もどこかに落としてしまった。赤澤の足元に落ちてないか?」

「ないです」

「…俺、一軒寄って直帰するから。お前もたまには早く帰れよ」

「はい。お疲れです」


主任が元気がないのは、直哉とここが飲み会で意気投合して抜けたという噂の所為だ。月曜の朝一で噂を聞きつけた主任は「嘘だ!嘘だといってくれ!」と散々大騒ぎした。

それからずっとあの調子だった。迷惑甚だしい。

現在時刻は18時半。


今日は役員会議だ。
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