俺様とネコ女
「ねえ、子ども欲しい?」
「いや、まだいい」
「あのー。言いにくいんだけど、私、子ども苦手。どう接したらいいかわかんないし、知らない人の子ども見て、や~かわい~って触ろうとする女、嫌いだな」
コウはなにも言わず微笑んでいる。
「更に暴露するけど、歩くたびに音が鳴る靴あるでしょ?ピッピッかキュッキュかしらないけど。あれ無性にイライラする。こんな女でごめん」
コウが笑う。小馬鹿にしたように目を細め。
「俺が子ども好きに見えるか?」
「見えない」
「でも、俺らの子なら愛情を注げる。絶対かわいいに決まってるだろ」
「そんなこと言うコウがかわいい」
頭を撫でようとしたら、寸前で掴まれ撃沈。掴まれた手は、カウンターの下で組み替えられた。しっかり絡んだ指先から、気持ちが伝わらないかな。
コウとは気が合うから。
気が合うからこそ、お互いのことを何でもわかってるなんて、おごってしまう。
子どもは授かりものだし、私たちにはまだ早い。
私たちも、まだまだ始まったばかりだから。
もっともっと、これからだから。