俺様とネコ女
「あれ?私の眼鏡?」

洗面所から出てきたここは、俺を見て動きを止める。化粧を落としたここは、若干幼くなってはいるが、大きな目は健在で、やっぱり、綺麗だ。

そんなわけないか。と呟きながら、ここは自分のバッグから眼鏡ケースを取り出した。

「ね、似てない?」

ここがケースから取り出した眼鏡を俺に見せ付ける。驚いた。俺のと全く同じ眼鏡だ。


「私たち趣味が合うね」

「偶然だ」

ここはそのまま、慣れた手つきでコンタクトを外して眼鏡をかけた。

ああ、ヤバいな。無防備なすっぴん、メガネ。細くて白い艶かしい脚をギリギリまで露出した恰好。しかもそれが俺のパーカーというところが、支配欲を十二分に刺激する。

ソファーのレザーが僅かに沈む。俺の考えを知ってか知らずか、寄り添うようにソファーに座ってきた。


ありえないだろおい。
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