君は囁く~涙とともに~

学校に着いたのはそれから七分後。
遅刻ギリギリ。
正門前に立っていた教頭に「遅い!走れ!」って怒られた。
これでも一生懸命走ってるんですけど。
そう思って、少し腹が立った。

一年生の教室は四階。
そこまで走って上がろうと思ったらなかなかキツかった。
二階を過ぎた頃には息切れてるし…。
教室に入って席についた瞬間、机に伏せて呼吸を整えた。

ちなみに、俺は一年三組。
唯も同じクラスだ。
小学校は人数が少なく、一クラスしかなかったから、今年で同じクラスになるのは七回目。
幼馴染みのうえに、腐れ縁ってか?
まぁ、悪気はしないけどな。

それから数分でチャイムは鳴る。
これからは長いホームルーム。
豊田先生の長い長い話を聞かないといけない。
豊田先生は担任の先生。
三十代後半の黒髪、黒縁メガネの教師。
見た目は地味で根暗な奴って感じだけど、
意外と熱血。
まだ昨日しか見てないけど、面倒くさい人だな、と思った。
< 12 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop