一秒の確信
いつもの事だから。
3人で遊ぶのも、皆仲良い『友達』なんだから。
あたしは塚本に前の日、電話で言った。
結「ラブホテルのサービスタイムで歌でも歌わない?なんか流行ってるらしいよね?あたし、男としか行った事ない。友達とラブホってない。」
塚本は普通にやっぱり笑った。
塚本「まじ?超流行ってんじゃん?どーせ暇だし…行こうか?」
簡単だった。
だけどまた事件はおきたんだ。
塚本と早速ホテルに行った。
勿論ベッドに入った。
あたしの為にあけてくれた、この日。
塚本は、あたしに対しては『俺』って言ったり、それから男の話をする時『あたし』って言ったり可愛いんだ。
あたしはアクセサリーを塚本にあげた。
塚本からはクマの小さな人形を貰った。
あたしは今でも鞄にしまってる。
クールを吸う塚本の指先、未だ覚えてる。
煙草を切らしたあたしに塚本から。
『はい、あげる。』
吸いかけのクールを貰った。
帰り道、塚本とバラけてから、佐藤将の家に夜、チョコを入れてきた。
あたしは自分の名前は書かなかった。
一番最後にしたかったの。
ポストにチョコを入れる時、ドサッと鈍い音がしたんだよ。
ねぇ、探したよ。
塚本がもしかしたら、将ん家に来るんじゃないかって。
将ん家の周辺で隠れているのは寒かった。
実はね、あたしと将は、塚本も知らない時にたまに遊んでるんだ。
塚本は勿論知らないんだ。
よく、将や将の友達の先輩ん家でツルんでるんだよ。
塚本、言ってたよね。
ねえ、塚本。
あたしにはもう、帰る場所はないの。
失ったも同然、此処は凄く気持ちが良いの。
酒も煙草も将によって覚えた。
本当は無理してたよね。
それを見抜いてくれた塚本。
ねぇ、塚本覚えてる?
酒も煙草も知らなかったあたしはもう存在していないんだ。
あのね?
将はカッコイイんだよ塚本。
あのね?
将はあたしと同じ、セッタ吸ってるけど、将の吸う時の横顔がどこか遠い目をしているんだよ、塚本。
あのね?
将は、女なんて居ないんだよ、あんなにモテていても硬派なんだよ、塚本。
あのね?
将は、あたしを良く可愛いと呼ぶの。
塚本ごめんね。
あたしは将が好き。
好きになっていったよ。
ねぇ、二人の空気は良く似ていた。
将と一緒に居て、解った。
塚本の視線をあたしは愛そうと。
もしかしたら、塚本の視線の先は
もっともっと綺麗なものだって信じて。
塚本とのホテル帰りに、フテていたのって、あたしが冷たかったからだよね。
塚本の指先を、またもや冷たく拒んだ。
だって言えない。
将とこんなに遊んでる事。
後ろめたかった。
塚本になんて、絶対に。
後日、ラブレターが塚本から届いた。
『ごめんなさい。結とは付き合えません、もう連絡しないで下さい。』
何で?
唐突のラブレターに浮かれたあたし。
絶対、板東のせいだ。
あたしが塚本を『好きだった頃』を塚本に漏らしたんだ。
前の学校の生徒手帳から板東の電話番号を引っ張った。
板東は『知らねーよ』ってキレて切った。
嗚呼、あたしは…
塚本が本当に好きだった。
塚本の為なら何も要らなかった。
その時そう思ったよ。
生徒手帳の次のページをめくった。
それは紛れもない塚本とあたしの、会話。
思い出した。
塚本が言っていた、二人で話していたあの瞬間…!!
こんな時に
将から電話が鳴った。
いつもの事。
いつも将達とは遊んでるから。
タイミングなんてどうせ、あたしが今苦しんでる絶望なんて、この人達には解らない。
あたしは後で、あの違法BARに、佐藤将達と遊びに行くんだ。
塚本の居ない世界。
もう、『塚本組』は存在しない、『佐藤組』の中に紛れ込むんだ。
下駄箱の思い出は消えない。
塚本から貰った最後の言葉と物ってきっと
これだった。
塚本はホテルでくれたよね。
余った煙草。
もう一つの言葉を聞き逃した。
『メンソールは吸わない、気持ち悪いから。』ってあたしにくれたよね。
あたしも要らない。
ずっと大切にするね、塚本の残りのメンソール。
これ、本当はキツかった。
でもね、将のセッタもキツいの。
塚本と話したよね。
今更思い出した。
塚本と下駄箱で話した二回目の…。
懐かしいね、塚本…。
塚本「誰待ってんの?村田は部活だけど。」
結「好きな人。」
塚本「お前にだけは教えてやるよ。」
結「誰?じゃああたしも。」
塚本「恥ずかしいからお前の生徒手帳に、お互いのペンでせーの!の合図で書こう。」
せーの!
『佐藤将』
ねぇ、塚本。
あたしは嘘吐きだ。
今ジントニ呑んでる。
クールを吸いながら、将の隣で。
ねぇ、塚本。
貴方が居ない世界であたしは貴方を超えて見せたよ。
もう、何でも飲める。
もう、煙草も吸える。
只一つだけ。
あたしは、メンソールを吸っている。
セッタなんて吸わないよ。
塚本がクール吸ってたのって、将から始まりだったんだね。
将が塚本にあげたって言ってた。
ねぇ、塚本。
同じじゃなかった。
ねぇ、塚本。
あたしが好きなのはー。
キツいメンソールとキツい酒で酔った自分への復讐、復習を出来たあたし自身だ。
ね、塚本。
なんとも…5月。
五月(さつき)から電話が来た。
『女になった』塚本はどーでも良かった。
塚本五月(さつき)『今ならあたし、あんたと付き合えると思う。』
そう…
ねぇ、塚本────────。
【終】
3人で遊ぶのも、皆仲良い『友達』なんだから。
あたしは塚本に前の日、電話で言った。
結「ラブホテルのサービスタイムで歌でも歌わない?なんか流行ってるらしいよね?あたし、男としか行った事ない。友達とラブホってない。」
塚本は普通にやっぱり笑った。
塚本「まじ?超流行ってんじゃん?どーせ暇だし…行こうか?」
簡単だった。
だけどまた事件はおきたんだ。
塚本と早速ホテルに行った。
勿論ベッドに入った。
あたしの為にあけてくれた、この日。
塚本は、あたしに対しては『俺』って言ったり、それから男の話をする時『あたし』って言ったり可愛いんだ。
あたしはアクセサリーを塚本にあげた。
塚本からはクマの小さな人形を貰った。
あたしは今でも鞄にしまってる。
クールを吸う塚本の指先、未だ覚えてる。
煙草を切らしたあたしに塚本から。
『はい、あげる。』
吸いかけのクールを貰った。
帰り道、塚本とバラけてから、佐藤将の家に夜、チョコを入れてきた。
あたしは自分の名前は書かなかった。
一番最後にしたかったの。
ポストにチョコを入れる時、ドサッと鈍い音がしたんだよ。
ねぇ、探したよ。
塚本がもしかしたら、将ん家に来るんじゃないかって。
将ん家の周辺で隠れているのは寒かった。
実はね、あたしと将は、塚本も知らない時にたまに遊んでるんだ。
塚本は勿論知らないんだ。
よく、将や将の友達の先輩ん家でツルんでるんだよ。
塚本、言ってたよね。
ねえ、塚本。
あたしにはもう、帰る場所はないの。
失ったも同然、此処は凄く気持ちが良いの。
酒も煙草も将によって覚えた。
本当は無理してたよね。
それを見抜いてくれた塚本。
ねぇ、塚本覚えてる?
酒も煙草も知らなかったあたしはもう存在していないんだ。
あのね?
将はカッコイイんだよ塚本。
あのね?
将はあたしと同じ、セッタ吸ってるけど、将の吸う時の横顔がどこか遠い目をしているんだよ、塚本。
あのね?
将は、女なんて居ないんだよ、あんなにモテていても硬派なんだよ、塚本。
あのね?
将は、あたしを良く可愛いと呼ぶの。
塚本ごめんね。
あたしは将が好き。
好きになっていったよ。
ねぇ、二人の空気は良く似ていた。
将と一緒に居て、解った。
塚本の視線をあたしは愛そうと。
もしかしたら、塚本の視線の先は
もっともっと綺麗なものだって信じて。
塚本とのホテル帰りに、フテていたのって、あたしが冷たかったからだよね。
塚本の指先を、またもや冷たく拒んだ。
だって言えない。
将とこんなに遊んでる事。
後ろめたかった。
塚本になんて、絶対に。
後日、ラブレターが塚本から届いた。
『ごめんなさい。結とは付き合えません、もう連絡しないで下さい。』
何で?
唐突のラブレターに浮かれたあたし。
絶対、板東のせいだ。
あたしが塚本を『好きだった頃』を塚本に漏らしたんだ。
前の学校の生徒手帳から板東の電話番号を引っ張った。
板東は『知らねーよ』ってキレて切った。
嗚呼、あたしは…
塚本が本当に好きだった。
塚本の為なら何も要らなかった。
その時そう思ったよ。
生徒手帳の次のページをめくった。
それは紛れもない塚本とあたしの、会話。
思い出した。
塚本が言っていた、二人で話していたあの瞬間…!!
こんな時に
将から電話が鳴った。
いつもの事。
いつも将達とは遊んでるから。
タイミングなんてどうせ、あたしが今苦しんでる絶望なんて、この人達には解らない。
あたしは後で、あの違法BARに、佐藤将達と遊びに行くんだ。
塚本の居ない世界。
もう、『塚本組』は存在しない、『佐藤組』の中に紛れ込むんだ。
下駄箱の思い出は消えない。
塚本から貰った最後の言葉と物ってきっと
これだった。
塚本はホテルでくれたよね。
余った煙草。
もう一つの言葉を聞き逃した。
『メンソールは吸わない、気持ち悪いから。』ってあたしにくれたよね。
あたしも要らない。
ずっと大切にするね、塚本の残りのメンソール。
これ、本当はキツかった。
でもね、将のセッタもキツいの。
塚本と話したよね。
今更思い出した。
塚本と下駄箱で話した二回目の…。
懐かしいね、塚本…。
塚本「誰待ってんの?村田は部活だけど。」
結「好きな人。」
塚本「お前にだけは教えてやるよ。」
結「誰?じゃああたしも。」
塚本「恥ずかしいからお前の生徒手帳に、お互いのペンでせーの!の合図で書こう。」
せーの!
『佐藤将』
ねぇ、塚本。
あたしは嘘吐きだ。
今ジントニ呑んでる。
クールを吸いながら、将の隣で。
ねぇ、塚本。
貴方が居ない世界であたしは貴方を超えて見せたよ。
もう、何でも飲める。
もう、煙草も吸える。
只一つだけ。
あたしは、メンソールを吸っている。
セッタなんて吸わないよ。
塚本がクール吸ってたのって、将から始まりだったんだね。
将が塚本にあげたって言ってた。
ねぇ、塚本。
同じじゃなかった。
ねぇ、塚本。
あたしが好きなのはー。
キツいメンソールとキツい酒で酔った自分への復讐、復習を出来たあたし自身だ。
ね、塚本。
なんとも…5月。
五月(さつき)から電話が来た。
『女になった』塚本はどーでも良かった。
塚本五月(さつき)『今ならあたし、あんたと付き合えると思う。』
そう…
ねぇ、塚本────────。
【終】
