兄貴がミカエルになるとき
「なんで? 私がそのなんとかっていうモデルと似ているから? 私がもしかしたら彼女かもしれないって思ってるから?」

「まあね。そのモデル、シャイラは最高にクールなんだ。君がもしかしたらそのシャイラかもしれないって考えただけでワクワクしてくる」

「そのシャイラとかいうモデルに興味があって、私がそのシャイラかもしれないから友達になりたい。それってただの好奇心だよね。それもシャイラに対する好奇心。そういうの、友達になりたいっていうのと違うよ。私がシャイラじゃなかったらただのでかい女子だったって終わるの? いいよ、友達にならなくても教えてあげる。私、そのモデルじゃないから。ただのでかい女でシャイラなんかじゃないから。もうつきまとわないで」

一気に話して、来た道を駅に向かって走り出した。

私とシャイラの関係を探るために友達になりたいといった三品君は変だけど、嘘を盾に偉そうなことを言って三品君を責めた自分はもっと変だった。

嘘をつきながら相手を責めるなんて最低だ。

私は重い気持ちに無理やり弾みをつけて駅までダッシュをかけた。
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