【完】MOON STONE ~美しき姫の秘密~
「カンザキ」
「…はい」
ここはmasterの部屋。
私は赤いソファーに座りmasterは仕事机に座っている
「お前俺をなめてんのか?」
…え?
突然の言葉に驚く
masterが何を考えているのかわからない
「お前は俺を恐れていない
あの頃の俺をまだ探してんだろ」
「……………」
否定は…できない…
あの優しい冬詩がここまで変わってしまった事をまだ受け入れられてない
思わず顔を俯かせる
「ふざけんじゃねえぞ
…お前いまいち自分の置かれた
状況が理解できてないようだな」
自分の置かれた、状況?
私はmasterに従っているし
輝や蒼桜と接触してない
ならなんで?
…まさか!
「石っ!?」
…その瞬間masterはニヤリと笑った
「正解
それにさあカンザキ。
お前の戦い方つまんねえよ
2年前の方が断然おもろしかった
…今度あんな無様な面してみろ
お前の全部。
ぶち壊す」
あまりの冷たい目に思わず身震いをする
私はどこかこの世界を甘くみていた?
…そうかもしれない
私は本来感情なんてなくていい人間だ
人殺しの私にそんなもの
イラナイデショ?
今まで築いてきたものが一気に崩れ落ちる音がした
そうだ、私は人殺し。
生きれる場所は…ここだけ
「了解…しました…」
再び顔をあげた私の瞳に感情は無い
そしてmasterは満足そうに口角をあげた
創るのは長い時間がかかる
でも壊れるのなんてほんの一瞬
私は
堕ちて堕ちて
もう這い上がれないくらいにどん底まで
おちればいい