君想い
土屋くんは優しいし面白い。


何より、私の事をまるごと好きでいて
くれる。


私も、土屋くんのことを少しずつだけど
好きになってきている。気がする。


前より泣かなくなった気もする。


それも、土屋くんのおかげだ。


明日はふたりで、初遊園地!


楽しみ!!


そのために今日は明日の洋服を

菜美とショッピング!


9時に時計塔の公園で待ち合わせ!


のはず、、。


あれ?合ってるよね?


いつも菜美は10分前くらいとか
からもういるのにその姿が見当たらない。

時計の針は9:10を指している。


キョロキョロ。


あれ?あそこにいるのって蒼井?


久しぶりに見たなぁ。


誰かと待ち合わせしてるのかな…?


彼女とか?


あぁ、許嫁の子かもしれない…


って私にはもう関係ない!


「園田!」


そう呼んで蒼井がこっちに向かって  走ってきた。


平然を装い声を返す。


「あぁ!蒼井!
 なに?例の許嫁と待ち合わせ?」


あぁ、なに聞いちゃってんだ。


一番聞きたくなくて気になること
聞いちゃったよ私。


「は?
 お前、メールきてないの?
 菜美から!」


と予想外な言葉。


…へ?メールって?


プルルルルルプルルルルル。


「携帯なってるよ?
 って私のだ!」


勢い良く出ると相手はここに来る
はずの菜美から。


「もしもし、ごめん!

 風邪ひいちゃったから、
 行けないや!

 代わりに蒼井いかせたから!

 あとはふたりで、楽しんで。」


「ちょちょちょ、m…。」


まって、も言わせずに


「じゃあ寝るからお休み!」


がちゃ。


え、、えええ。


切られちゃったよ。


ちょっと待ってよ。


後ろから菜美の彼氏“心平(しんぺい)”
の笑い声が聞こえたのは気のせい…?
 

気のせいじゃないよね、

絶対かぜなんてうそだー涙

楽しんでねってこれからどうしろと…。


菜美はきっと私の為を思ってやって
くれたんだろうけど気まずいよ…。






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