君想い
section3
翌日、


やっぱりなんだかブルーで
行きたくなかった。


だけど、サボるわけにも行かず、
重い足取りを進めた。


今日は土屋くんに会わずに
学校へ辿りつけた。


「おはよー。」


すれ違う友だちとあいさつを
交わしクラスに入る。


HRが始まると早速、

出欠席の確認。


あれ?


今日土屋くん休みなんだ。


HRが終わると菜美が私の席に
やってきた。


「あっそびにきたよー!

 昨日、イケメン転校生と

 帰ったんでしょ?笑

 どうだったー?」


「ってあれ?

 せっかく来たのに、

 浮かない顔ね?

 なんかあったのー?」


その言葉に前席の真が、

ふりかえる。


真こと白石 真(しらいし まこと)。


真とは高1の時同じクラスで

それからよく一緒にいる友達だ。


なんにも答えない私を心配したように
私の顔を覗きこんでくる。


明るく振る舞おうと思ってたのにやっぱり私には無理みたい…。


何でもないって言っても

ばれちゃうんだろうな、


そう思い私は口を開いた。


なんだか、自分の口で言いながらも

自分に対してのもどかしさや

情けなさでいっぱいになった。





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