君想い
「イケメン転校生やるねー。」


なんて笑う真とは対照的に


「あのね、

 ひなは自分のこと責めすぎだよ。

 だってさ、土屋が勝手に

 キスしてきたわけでしょ?

 そんなの土屋が悪いよ。

 まぁ、

 私なら引っ叩いてるけどね。

 告白より先に手出すとか、はぁ。」


なんて呆れたふうな口調でため息まで
ついちゃってる菜美。


「別に真剣だったらいいんじゃない?」


「真剣だったら往復ビンタだよ。」


その言葉に、慌てて私が止める。


「お、往復ビンタはいいよ!
 さすがに…。」


「冗談よ。」

って菜美は笑うけど、目が全く
笑ってないんですけど…。


そんなこんな話してたら

チャイムが鳴って菜美は 

帰っていった。


真は


「私はそんなチャラそうな奴に

 見えなかったけどね。 

 明日来たら、ちゃんと話してみなよ?

 土屋、女子に人気あるから
 
 あとでやっぱりとかなんないようにね笑
 
 逃した魚はでかかった!  

 なんっつってさ。」


とか言って魚の顔マネをする。


話を聞いてもらってスッキリしたけど

やっぱりそのまだ浮かない気持ちが

バレちゃってたのかもしれない。


笑って「ありがとう」と返した。
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