七人のオオカミ★レイカ伝説~高校生活~
少しだけ小さくなりながら吾廉が私に訪ねた。

「違う。避けてるんじゃない…まだ気持ちの整理がつかないから黙っていたかっただけ。
…吾廉…傷つくようなこと言ってごめん。」

「いいえ、とんでもございません。私は傷つく事など…麗華様に言われたことは一度もございませんよ。それより、私こそ…麗華様の気持ちも知らないで皆様の前で空気の読めない行動をとってしまったこと、深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。」

「吾廉…いいよ。普通で。これからは気遣わなくていいから。」

「…」

吾廉が黙るってことは気を遣うつもりだな。
私がこの先どんな事を吾廉に言っても彼はきっと『ご無礼です。』『執事ですから。』なんて理由をつけて言うことを聞いてくれない。
そういう奴なんだ。

「ま!…いっか!ほら吾廉!戻るよ」

「はい。」

吾廉とは一件落着。
でも教室に戻った私は質問攻め。
吾廉って意外とモテるんだ。
優しいからか紳士だからかは分からないけど。
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