白い恋の結晶~キミへと続く足あと~
「いや、まぁ……」
ハルが、ポリポリとこめかみを人差し指でかく。
「もしかして、アイツなの?」
今度は、こめかみをかいた手の親指で、後ろの教室を指す。
「……あぁ、うん。柊のことね」
「そっか。アイツか。なかなかのイケメンじゃん」
あたしは少し微笑んで、小さく頷いた。
そう……。
イケメンだ。
イケメンになりすぎ……。
「まだ、好きなんだろ?」
「……え?」
戸惑った。
無意識のうちに、歩みを止めてしまうくらいに……。
まだ好き?
……うん。好き。
そんなの、当たり前……。
でも、何だろう……。