LOVEPAIN
「――昔、あなたの旦那さんにいたずらされそうになったんですよ。
子供が優しい大人を慕う気持ちを利用して、
その気持ちをえげつない形で裏切ってくれました。
部屋で二人っきりになった時に、
千円渡されて、
これで今からする事を黙ってろ、って。
パンツの中に
手を入れられて…」
泣くつもりなんてないのに悔しくて、
涙が勝手に出て来た
頬を伝う涙が
とても熱っぽい
私のその話を聞く奥さんの顔は
顔面蒼白って言葉が相応しいくらいに色を失っていて、
体がかたかたと
震えている
それが恐怖なのか驚愕なのか、
はたまた怒りなのか
分からないけど
その感情が、私なのか自分の夫に対してなのか、
誰に向けられているのかも分からない
奥さんは本当に大好きだったから傷付けたくなかったけど、
ずっと、旦那さんが許せなかった
私は何も悪くないのに
悪い事をしたような気持ちにさせられ、
胸の中の嫌悪感のようなモヤモヤがずっと消えなかった
私にあんな事をしたくせに、
この人はそれを誰にも知られずに何も無かったように
日常を過ごしているんだと思うと、
本当に許せなかった