BEAST POLICE
各々が事務所のいたる所に腰を下ろし、食事を始める。

そんな中。

「!」

巽のスマホが着信した。

箸と弁当を置き、電話に出る。

『巽さんか?』

聞こえたのは若い男の声だった。

永瀬 恭一。

警視庁公安部外事四課の捜査員。

本来公安部とは、同じ警察官にも面を割らないほど秘匿性の高い部署だが、同じく特殊な位置付けの巽とは面識があった。

『ざっと歌舞伎町近辺を調べて回ってみた』

「そうか、手間かけたな。で、どうだった?」

『…駄目だな』

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