BEAST POLICE
今日も今日とて、サングラスをかけたまま居眠りしている巽の頭を。

「痛っ!」

刑事部長が分厚いファイルで叩いた。

「大っぴらにサボるんじゃない、警視庁内で噂になっているのを知らんのか」

「…仕事がない時くらいは好きにさせて下さいよ」

頭を掻きつつ、巽は食堂の椅子に座り直した。

刑事部長は彼の対面に座る。

「なら仕事がある時は、大っぴらにサボらないって事だな?」

「……!」

サングラスの下で、巽の目つきが変わった。

「新しいミッションですか?」

問い掛ける巽の目の前に、刑事部長は先程の分厚いファイルを置いた。

「轢き逃げ事案だ」

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