BEAST POLICE
「知ってんなら話は早ぇ」

巽はポケットから警察手帳を取り出して鬼首に見せる。

「言っとくが巽さん…」

前のめりになって顔の前で手を組み、鬼首は巽を睨む。

「鬼首會のモンに帳面ちらつかせた程度でビビる奴は一人もいませんよ…」

「ああ知ってる…強烈な反警察志向の持ち主だってな」

「そこまで知っていながら…」

鬼首は殺気立った。

「俺に何の用です…?」

「…最近鬼首會は儲かってるらしいじゃねぇか」

鬼首の威圧にも怯む事なく、巽は言う。

「単刀直入に言う…鬼首會はクスリ売ってシノギ(ヤクザ・暴力団の収入や収入を得る為の手段の事)にしてんじゃねぇのか」

巽は独自の情報から、鬼首會が件の合成麻薬バスソルトを売買しているのではないかと睨んでいた。

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