恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
「全然、スミマセンじゃないよ。
で、話はなんとなく見えたんだけどさ、上杉と伊川は付き合わないの?」
私はぎくっと動きを止めた。
目の前に運ばれた、ロングカクテルのグラスを眺める。
テキーラサンライズ。
明るいオレンジとグレナデンの深紅がはっきりと美しいコントラストだ。
私の気分には不似合いなカクテル。
「私たち、ただの同期で友達です。一度、事故みたいに寝てしまいましたけど、だからって付き合うとかじゃないです」
「それは、伊川の元婚約者に遠慮してるの?社内的な噂とか?」
「そういうこととは関係無しで。私も寛も、付き合う理由はないです」
「今日の話を聞いてたら、伊川の方は上杉に対して恋愛感情があるように見えたよ。たぶん、僕の勘違いじゃないと思う」
越谷さんの言う通り。
たぶん、寛の行動の意味するところはそれだ。
私の拒絶を受け入れないのは、私と本当の意味で離れたくないからだ。
で、話はなんとなく見えたんだけどさ、上杉と伊川は付き合わないの?」
私はぎくっと動きを止めた。
目の前に運ばれた、ロングカクテルのグラスを眺める。
テキーラサンライズ。
明るいオレンジとグレナデンの深紅がはっきりと美しいコントラストだ。
私の気分には不似合いなカクテル。
「私たち、ただの同期で友達です。一度、事故みたいに寝てしまいましたけど、だからって付き合うとかじゃないです」
「それは、伊川の元婚約者に遠慮してるの?社内的な噂とか?」
「そういうこととは関係無しで。私も寛も、付き合う理由はないです」
「今日の話を聞いてたら、伊川の方は上杉に対して恋愛感情があるように見えたよ。たぶん、僕の勘違いじゃないと思う」
越谷さんの言う通り。
たぶん、寛の行動の意味するところはそれだ。
私の拒絶を受け入れないのは、私と本当の意味で離れたくないからだ。