恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
「ありがと。琴に言ってもらえるのが一番嬉しいわ」
寛と私がこの繊維専門商社に入社して4年が経つ。
私たちは大卒同期で、同じ第一営業部一課の所属だ。
20人近くいた同期の中で、親友と呼べるほど仲良くなったのは寛ひとり。
寛にとってもそうだろう。
私たちは、出会ったその日から絶妙にウマが合い、まるで同性の友達のような気の置けない関係を維持してきた。
そんな親友の寛が結婚する。
「嬉しいよ、私も」
私は素直な気持ちで言った。
寂しさを感じないわけじゃない。
結婚したら、こんな風に二人で飲みに行くことはできないだろう。
私と寛が仲の良い友人だと、婚約者の安田未衣奈が知っていてもだ。
それが、既婚者とのモラルある関係。
寛と私がこの繊維専門商社に入社して4年が経つ。
私たちは大卒同期で、同じ第一営業部一課の所属だ。
20人近くいた同期の中で、親友と呼べるほど仲良くなったのは寛ひとり。
寛にとってもそうだろう。
私たちは、出会ったその日から絶妙にウマが合い、まるで同性の友達のような気の置けない関係を維持してきた。
そんな親友の寛が結婚する。
「嬉しいよ、私も」
私は素直な気持ちで言った。
寂しさを感じないわけじゃない。
結婚したら、こんな風に二人で飲みに行くことはできないだろう。
私と寛が仲の良い友人だと、婚約者の安田未衣奈が知っていてもだ。
それが、既婚者とのモラルある関係。