オトナになるまで待たないで
「いいっ!」

「いい位置じゃね!?」

「イケるイケるっ!!」

「頑張ってー!」


声の限りに、みんなが叫ぶ。


G組の第三走者が、二位にわずかに差を付けられて三位。

ゴウにバトンを渡した。

「行けー!!」


叫びながら、私はゴウを一心に見つめた。

一秒でも目を離したくない。

今、この瞬間を絶対に手放したくない。
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