涙色の空をキミに。








「いただきます。」







3人で同時に言って、食べ始める。








「あ、夢空。絵の具はいつ買いに行こっか。」








「私はいつでも大丈夫だよ。平日よりも出来れば週末とかの方がいいかな?」








「じゃあ今週の日曜日に買いに行こう。」










今日は木曜日だから、案外すぐかも。








お母さんの提案に、うんと返事をすると結衣がむうと口を膨らませたのが見えた。








「ずるい!私もお姉ちゃんと遊びたい!!お姉ちゃん、私とも遊べー!!」







「結衣だって、夢空といつもたくさん話すじゃない。不服なの?」







「だってお姉ちゃんとどっか遊びに行くの最近ないもん!ね、お姉ちゃんいいでしょう?」









お母さんの質問に駄々をこねるように言ってキラキラの目で私を見つめる。








そんな目しなくてもいくらでも遊ぶって。








若干笑いそうになりながら、いいよ、と答えれば両手をあげて喜ぶ。









「いつ?いついつ!?」







「んー、今週はお母さんと出かけるから来週くらいね。」








「わかった!楽しみにしてるね!!」







一気に元気になった結衣に、お母さんと顔を見合わせて2人で笑う。








…本当、幸せだなあ。








じわじわと心があたたかな色で染まるのを感じて、ご飯を口に頬張った。











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