涙色の空をキミに。









濁った色も余計に綺麗な色を映えさせている。








うん、…やっぱり綺麗な色だけじゃ成り立たない。









光が当たるものには、必ず影が出来るしね。










ふと、窓の外に目を向けるとさっきまで晴れていた空に少し雲が出てきていた。









「そろそろ梅雨かな…。」









まだ5月だけどきっとすぐに梅雨入りしちゃうんだろうな。









雨が嫌いってわけじゃないんだけど、なんとなく気持ちが上がらないような感じもする。










そっと立って、窓際へ歩いてそのまま窓を開けると爽やかな初夏の風が吹き抜けて、私の髪を靡かせる。








…私は、正しく歩めてるのかな。









最近見つけた大切なもの、全てを抱えられてるかな?










…いつか琉空が教えてくれた涙色の空を、私も見てみたいんだ。









その空を私は見れるための道を進めてるのかな。










もし、そうだったら、ようやく君と同じように世界がもっともっと色付いて綺麗に見えると思うんだ。











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