涙色の空をキミに。









「遊ぶって、どこで?」







「そこら辺をブラブラ。」








遊ぶっていうの、それ。







彩が至極真面目な顔で出した返答に若干笑いそうになりながらも「わかった、遊ぼう。」と約束する。








「本当!?やったね、渚沙は?」








「うん、もちろん私でいいなら。」








「こら、渚沙"だから"遊びたいんでしょ。」









夏芽が言った言葉に渚沙が照れたようにはにかむ。









そのまま彩と夏芽が進めてくれて、今週末の土曜日に集まることになった。










…中学生になると帰るの遅くなったりして、遊ぶ日が減ったりしてたからこうやって友達と遊べるのってやっぱ嬉しいな。








何て思いながら緩んだ頬を隠すように、両手で頬杖をついた時にふと頭をよぎったのは、1週間前に見た苦しそうな顔。









私は、笑っているけど、








琉空は、……今どんな顔してるんだろう。








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