冷酷な彼は孤独な獣医
「はあっ!」


龍の言葉に驚き、あたしはソファーから飛び起きた。


「言っておくけど、お前の為じゃないぞ!

お前の親のご心労を察してだ」


「どんな理由でもいいよ!

龍があたしの彼氏役をやってくれるなら!」


とは言ったものの、なんか悲しくなる。


彼氏役って……



「別にいいけど、お前大丈夫か?」


「なにが?」


「なにがって、お前嘘つくのヘタだろ?」


「大丈夫だよ!………たぶん」


あたしの言葉に、龍はため息を付く。


「はぁ……」

< 495 / 650 >

この作品をシェア

pagetop