願い事叶えます
「…駄目…だった」
晴美は悲しそうに笑いながらホシに言った
「晴美さんは立派でした」
ホシは晴美の頭を撫でながら言った
「ホシ。ありがとう。
あなたのおかげで誰の目も気にせずに自分の思いを伝えることができたわ」
晴美がホシに礼を言うとホシは微笑み手を差し出した
「満足していただけました?では…」
晴美は鞄の中から本を取り出し、ホシに渡した
「本当に本でいいの?」
「ええ」
ホシは満足そうに頷き受け取った本をポケットにしまった
…ポケットと本の大きさが合わないんだけど
魔法のポケットかしら
晴美はぼーっとそんなことを考えた
「晴美さん。過去に囚われないで前へ進みましょう」
ホシはそう言うと箒に乗り、高く飛び上がり晴美の前から姿を消した