願い事叶えます
過去



ケンは自分のアパートの前までやってきた


結局あれから2、3日程ホシとは会っていない



ホシの姿さえ見ていない



どうしたんだ…?


ケンは家まで歩いてくるのに何度も何度も後ろを振り返ってきた




いやいやいやいやいや


いいんだろこれで

あの鬱陶しい魔女がいなくなって清々した



そうやって無理矢理でもホシの事を忘れようとしていると

入口のところに白猫が座っているのが見えた



あれは…


と、ケンは記憶を辿る



ホシの飼い猫




名前はシロで野良猫協会の会長…




シロはケンの姿を認めると口を開こうとした




あれだろ


どうせおれを見てにゃー、って鳴くんだろ


おれは飯なんか持ってないぞ


だけどまあただの鳴き声ぐらい聞いてやる


にゃー、って…



「やあ、ケン」



ケンは思わずこけそうになった




そうか…



魔女の飼い猫は喋るのか…



てっきりにゃーと鳴くと思っていたケンはシロが喋ったことに肝を抜かれた



「ホシ、まだ帰ってきてないだろ?」



「…ああ…。どこ行ったんだ…?」



また新しい経験をつんでしまった




猫と話した







「ホシはホシ兄のとこだよ」



「兄?」



「僕ははっきり言ってホシ兄嫌いなんだけど…まあいい奴かもね。

ちょっとうざくて、ちょっとシスコンで、ちょっと変な実験してるだけだから」



シロの説明を聞いただけでケンはホシの兄は相当嫌な奴だということを頭に入れた


「まあ立ち話もアレだから中はいろっか」



シロはそう言い軽快な足取りでケンの部屋のドアまで歩いていった



「おれの部屋だけどな」



ケンも仕方ないのでそのあとについていった








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