願い事叶えます













ジャックは今ホシに半ば引きづられながら手を引かれホシと共に
家の外に出て、住宅街を歩いていた



もちろん自分は先程騒ぎを起こした張本人なので住民から痛いほどの視線を感じる



「なあ!おいどこに行くんだ!?」


ジャックはなるべくその視線を意識しないようにしながらホシに向かって言った




「妹さんの薬を探しにいきましょう!」


ホシはにっこりと笑いながら言った



「は、はあ!?」


すっとんきょうな声をあげジャックはさらに住民から注目された





「ジャックさん妹さんの病気を治す薬を得るためにわざわざこの魔法界の扉を開いたのでしょう?

ならその願い、私が叶えてあげます!!」


自信満々、輝いた笑顔で何かをはりきってる彼女は言った



「無我夢中だったからどうやって開けたか覚えてないんだが…。

というか本当に薬があるのか!?」


「はい!貴方は知らないと思いますが、

フェアリー達の市場によく出回ってます!
その薬は紫色のカトレアと交換されるのです!

そのカトレアはこちらに」


と、ホシは手のひらをジャックに向けて見せぽんっと紫色のカトレアを魔法で出した


まあ色々ツッコみたいところはたくさんある


今のご時世で物々交換かよ



だが薬があるのなら必ず手に入れたい



「じゃあ案内してくれ!」



妹の病気を治せる唯一の薬



ここでしか手に入らない



その薬を手に入れる為にジャックは必死にここまで来たのだ



人間だからなんだ


魔法界がなんだ


そんなの関係ない、そんなの、









そう思ったのがいけなかったのだろうか

それとも運命だったのだろうか






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