あたしが愛した総長


優「どういう意味よ」


龍「前に女どもに嫌がらせされてたのも黙ってたし、夜蝶のときは一人で決めて乗り込むし。ろくなことなかっただろうが」


優「それを言われると何も言い返せません」


龍「俺から離れるな」


優「はい」


迷惑かけてばっかりだな、ほんと


廉「俺はそいつの情報探ってみるよ。なんか出てくるかも知れねぇし」


翠「それがいいですね」








あたしと龍毅は、昼まで学校に行き、そのあとは、組が管理している山の中にある建物に来ていた



優「こんな山奥にあるだね」


龍「あぁ」


有田さんと春樹さんと一緒に建物に入る


見張りらしき人がこちらに気づき


「お疲れ様です、若」


龍「あぁ。あいつらのとこ案内してくれ」


「承知しました」


男の人はチラリとこちらを見てきたけど、何も言わず案内してくれた


エレベータで地下まで降りると


薄暗くて、少し気味が悪い



龍毅に腰を抱かれながら


岸野たちのいるところへ向かう


男の人が止まった前の扉を開けてくれた


有田さん、龍毅に続いて入り、最後は春樹さんが入ってきた


男の人は戻ったみたいだ




中へ入ると


岸野は檻の中にいた


昨日、龍毅に殴られ続けていた顔は


少しだけ腫れが引いたように思う


「若、お疲れ様です」


龍「あぁ。手は出してないだろうな」


「はい、指示通り出していません」


有「これ以上やったら、喋れなくなりますよ。今も微妙なとこですが」


春「若、相当暴れたみたいですからね。倉庫に行ったら物壊れまくりでしたよ」


二人は呆れた顔して楽しんでいる


龍「記憶ねぇから知らねぇ」




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